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SURPASS-1

マンジャロとプラセボを比較した試験

​目的

マンジャロの3用量の有効性、及び安全性をプラセボと比較する、無作為化、二重盲検、プラセボ対照試験です。

対象患者

成人(18歳以上)2型糖尿病患者で、食事及び運動療法のみではコントロールが不十分で、糖尿病治療としての注射療法の使用歴がなく、試験開始前3ヵ月以内に経口血糖降下薬の投与を受けていない方です。54.2%が未治療で、糖尿病の平均罹病期間が比較的短く4.7年、ベースラインのHbA1cが7.9%、ベースラインの体重が85.9kgでした。

​方法

インド、日本、メキシコ、米国の52の医療研究センターと病院で、40週間の二重盲検無作為化プラセボ対照第3相試験を実施しました。参加者は、コンピューターで生成されたランダムシーケンスを介して、1週間に1回のマンジャロ(5、10、または15mg)またはプラセボにランダムに割り当てられました(1:1:1:1)。すべての参加者、研究者、およびスポンサーは、治療の割り当てに対してマスクされました。

結果

糖尿病ではない人のレベルであるHbA1c 5.7%未満に到達した被験者は最大52%、また、マンジャロ群では空腹時血糖値がベースラインから有意に改善しました。加えて、副次評価項目である食後2時間後の自己血糖測定値がベースラインから有意に改善しました。

 

プラセボ群ではHbA1cが0.04%増加し、体重が0.7kg(0.9%)減少に対し、

マンジャロ群ではHbA1cが最大 2.07%低下し、体重が最大 9.5kg(11.0%)減少しました。

マンジャロ群の3用量(5mg、10mg、15mg)全群で、HbA1c 5.7%未満に到達した被験者は最大 52%、空腹時血糖値がベースラインから有意に改善、食後2時間後の自己血糖測定値がベースラインから有意に改善しました。

HbA1cの低下は、-1.87%(5mg)、-1.89%(10mg)、-2.07%(15mg)、プラセボ群では+0.04%でした。

体重減少は-7.0kg(5mg)、-7.8kg(10mg)、-9.5kg(15mg)、プラセボ群は-0.7kgと、わずかでした。

空腹時血糖値の変化は、-43.6%(5mg)、-45.9%(10mg)、-49.3%(15mg)、と顕著で

プラセボ群は+12.9%と改善は認めませんでした。

HbA1c7%未満に到達した割合は、87%(5mg)、92%(10mg)、88%(15mg)と明らかな改善を認め

プラセボ群20%とは明らかに有意差を認めました。

HbA1c5.7%未満に到達した割合も、34%(5mg)、31%(10mg)、52%(15mg)と明らかな改善を認め、

プラセボ群1%とは明らかに有意差を認めました。

脂質代謝も改善

追加の探索的評価項目では、3用量全群でベースラインからの脂質代謝指標(空腹時)の変化が示されました。

マンジャロの最高用量(15mg)群では、総コレステロール 8.4%減少、中性脂肪 21.0%減少、

LDLコレステロール 12.4%減少、VLDLコレステロール 19.8%減少、HDLコレステロール 7.5%増加を認めました。

・安全性について

有害事象の多くは投与量の増量期間中に認められ、治療中止率は、マンジャロの各投与群で7%未満でした。

もっとも多く報告された有害事象は軽度から中等度の消化器関連であり、多くは投与量の増量期間中に認めら、

一過性のものでした。同試験のチルゼパチド投与群(それぞれ5mg、10mg、15mgの順)では、悪心(11.6%、13.2%、18.2%)、下痢(11.6%、14.0%、11.6%)、嘔吐(3.3%、2.5%、5.8%)、便秘(5.8%、5.0%、6.6%)の発生頻度がプラセボ(悪心6.1%、下痢7.8%、嘔吐1.7%、便秘0.9%)に比べて多く認められました。

マンジャロ投与群に重症低血糖または54mg/dL未満の低血糖の発生は認めませんでした。

マンジャロは、2型糖尿病の罹病期間が比較的短い被験者で

臨床的に意味のあるHbA1cの低下と堅調な体重減少を示し

全ての主要評価項目および主要な副次評価項目で有意な改善をもたらしました。

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