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SURPASS-2

GLP-1受容体作動薬オゼンピックとマンジャロを比較した試験

​目的

成人2型糖尿病患者を対象に、メトホルミン単剤投与下でコントロール不良の2型糖尿病患者において

マンジャロとオゼンピックの有効性および安全性を比較した40週間の無作為化非盲検試験。

試験期間

登録期間は2019年7月30日~2021年2月15日。

試験期間は40週,安全性の追跡期間は試験終了から4週間。

対象患者

メトホルミン単剤(≧1,500 mg/日)投与下でコントロール不良の2型糖尿病患者1,878例。
平均年齢は56.6歳,女性53.0%,平均HbA1c 8.28%,糖尿病罹病期間8.6年,体重93.7 kg,BMI 34.2 kg/m2。eGFR 96.0 mL/分/1.73 m2。
登録基準: 18歳以上,HbA1c 7.0~15.0%,BMI≧25.0 kg/m2,体重が安定(過去3ヵ月以内の変動±5%以内)。
除外基準:1型糖尿病,eGFR<45 mL/分/1.73m2,膵炎の既往,緊急治療を要する非増殖糖尿病網膜症/増殖糖尿病網膜症/糖尿病黄斑症。

​方法

対象患者を, マンジャロ 5 mg群,10 mg群,15 mg群,オゼンピック 1 mg群に,1:1:1:1にランダム化。

その際,国およびベースラインHbA1c(≦8.5% vs. >8.5%)で層別化。いずれも週1回皮下注射,40週間。
マンジャロは2.5 mgより開始し,4週間ごとに2.5 mgずつ漸増した。
オゼンピックは0.25 mgより開始し,1 mgになるまで4週間ごとに倍増した。

結果

・マンジャロ最高用量(15mg)

:HbA1cが 2.46% 低下

 体重が   12.4kg(13.1%)低下

 HbA1cが5.7%未満に達した割合は 50.9%

(オゼンピックに対し全ての項目で有意差あり)


・マンジャロ最低用量(5mg)

:HbA1cが 2.09% 低下

 体重が    7.8kg(8.5%)低下

    HbA1cが5.7%未満に達した割合は 29.3%

(オゼンピックに対し前2つの項目で有意差あり)


・オゼンピック群

:HbA1cが 1.86% 低下

 体重が   6.2kg(6.7%)低下、

 HbA1cが5.7%未満に達した割合は 19.7%

HbA1c 7.0未満を達成した割合はマンジャロ 5mg群 82%、10mg群 86%、15mg群 86%、オゼンピック群 79%

オゼンピック群に比べマンジャロ 10mg群および15mg群で有意に高くなりました(ともにP<0.05)。

HbA1c 5.7未満を達成した割合はマンジャロ5mg群 27%、10mg群 40%、15mg群 46%、オゼンピック群 19%

オゼンピック群に比べマンジャロ10mg群および15mg群で有意に高くなりました(ともにP<0.001)。

有害事象で多く認められたのは胃腸障害

吐き気:tirzepatide 5 mg群17.4%,10 mg群19.2%,15 mg群22.1%,semaglutide群17.9%,

下痢:13.2%,16.4%,13.8%,11.5%,嘔吐5.7%,8.5%,9.8%,8.3%)であり,重症度はいずれも軽度~中等度であった。
低血糖症は,それぞれ0.6%,0.2%,1.7%,0.4%。重篤な有害事象は7.0%,5.3%,5.7%,2.8%であった。

有効性および治療方針を用いた評価では、HbA1c低下と体重減少について、

マンジャロの3用量(5mg、10mg、15mg)全群のオゼンピック群に対する優越性が示されました。

糖尿病患者に米国糖尿病学会が推奨する目標であるHbA1c 7%未満に到達した患者の割合は、

オゼンピック群の 81% に対し、マンジャロ最高用量群(15mg)では 92% でした。

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